EPNSのAMA / Bakktアプリでできること

#172 Bspeak! 2021年4月5日号

■ Last Week in Crypto

1.Bakkt Launches Its Digital Wallet, Bakkt App, to Manage All Forms of Digital Assets, Debuting with Starbucks, GolfNow, and Best Buy Among Other Marquee Brands | Business Wire

数年にわたる開発を経て、Bakktがアプリをローンチしました。Bspeak!でも何度か触れましたが、ビットコイン、ギフトカード、ポイント、などに対応したウォレットアプリです。

提携している企業にはスターバックスや、ベストバイ(米国で有名な家電量販店)などがあり、小売店でデジタル資産が利用ができるようになります。またSECに提出した書類をみると、以下のように別の企業との比較がされていますが、暗号通貨や株式の取引もできるようになる予定になっています。

Bakktアプリのテスト段階では、50万人以上のユーザーがテストを行っていましたが、ユーザ数で今年中にRobinhoodを超え、2025年までに Cash Appを超えることを目標としています。

現時点では、提携先での利用は以下のようになっています。

  • スターバックスとの連携で、Bakktアプリで、ポイント、ビットコイン、マイレージ、ギフトカードなどを米ドルに交換し、スターバックスカードに入金できる(スタバで利用できる)

  • ベスト・バイとの連携で、Bakktユーザーに限定情報を提供し、Bakkt®Visa®デビットカードで商品を購入することができる

  • チョイス・ホテルとの提携で、BakktアプリでChoice Privileges® Rewardsの利用が可能となり、ポイントの利用方法の選択肢が広がる

  • Fiservとの連携で、Bakktアプリ内でuChoose Rewards®ポイントを現金に交換し、ギフトカードの購入や友人への送付、その他の支払いに利用できる

  • GolfNow(ゴルフコースのオンライン予約サービス)との連携で、Bakktアプリで、GolfNowのメンバーがデジタル資産を利用して支払いができる

となります。

ポイントやギフトカードなどを持て余したユーザが暗号通貨に興味を持ち、あぶく銭が暗号通貨に流れ込んでくることも予想されます。

ちなみに先週は、PayPalがサービス開始をしたり、USDCがVisa加盟国で使えるようになるというニュースがあったりと、Bakktに加えて暗号通貨決済の話題が多くありました。Coinbaseの上場日も4月14日と発表もあり、以前も書いた通り米国の一般層に普及が進む年になりそうです。

 

2.Polychain leads DeFi lending protocol Greenwood's $2 million seed round

DeFiレンディングプロトコル「Greenwood」が、$2Mを調達しました。Polychain Capitalがリードとなり、Blockchain Capital、Robot Ventures、Divergence VenturesなどのVCや、Altonomyの共同創業者、Aaveの創業者も投資に参加しています。

Greenwoodは、借り手の金利を最適化し、ユーザーやdAppsが、自分で金利計算を行わずに、DeFiで一番安く(低金利)で暗号通貨を借りられるようにします。以下の画像のように、AaveかCompoundから、瞬間的な金利が最も低いプロトコルに基づいて借り入れを行います。

「貸す側」の利回りを最適化するアグリゲータとしてyearnがありますが、Greenwoodは「借りる側」の金利を最適化するアグリゲータと言えるでしょうか。

Greenwood v2のフェーズ1は、現在稼働中ですが、まだ監査を受けていません。今回の資金でチームを拡大し、Greenwood の v2 を開発していき、3つのフェーズでアップグレードがされていきます。この過程で「オンチェーンでのみ可能な新しい金融ツール・機能」が導入されると言われています。

 

3.Element Finance Raises $4.4M to Bring Liquidity to Fixed Rate Income and Interest Markets

固定金利のレンディングプロトコル Element は、シードラウンドで$4.4 Mドルを調達しました。a16zとPlaceholderがリードとなり、SV Angel、A.Capital、Scalar Capital、Robot Venturesが参加しています。

このプロトコルは、固定金利の利回りを提供するものです。NotionalやHorizonやAnchor、Yieldプロトコルなどが固定レートの利回りを可能にするものがDeFiに出てきていますが、Elementもその1つです。

方法としては、預けたユーザがBTC, ETH, USDCを割引価格で購入することができるようにして固定レートの利回りを実現します。具体的にいつローンチされるかは明らかになっていませんが、間近に迫っているそうです。

 

4.Enjin raises nearly $19 million to build Polkadot-based NFT blockchain

Enjinは、$18.9Mを調達し、NFTのためのブロックチェーンをPolkadotベースで開発することを発表しました。Crypto.com Capital、DFG Group、Hashed Ventures、Fenbushi Capital、などが参加していします。

この新しいPolkadotベースのチェーンは、『Efinity』という名前のチェーンで、Efinity Token(EFI)という独自のトークンをもつ予定になっています。

Enjinは、2017年にNFT規格であるERC1155を開発して、NFTに貢献してきました。このERC1155は、MicrosoftやNikeなどの企業に利用されています。

Microsoftは、ERC1155を使って、クラウドサービスAzureの開発者コミュニティに、貢献や成果に基づいたNFTバッジを報酬として与えています。またNikeも、ERC-1155規格を用いてイーサリアム上で靴をトークン化するシステムの特許を取得しています

そして今回もEnjinは、PolkadotとKusama上で互換性のある Paratoken(パラトークン)という新しいトークン規格を開発しているそうです。そしてEfinity Token(EFI)が、最初のParatokenになり、トランザクション手数料の支払い、ガバナンス投票、トークンの流動性などに使用されます。

Efinityの最初のフェーズが、今年の終わりから2022年の初め頃にローンチ予定で、その後ガバナンスによって計画的な機能を追加していく予定になっています。

 

5.https://medium.com/liquity/liquity-raises-6m-in-series-a-funding-cc9296513a7a

Liquityが、$6Mドルを調達しました。今回のラウンドでは、Pantera Capitalがリードし、Nima Capital、Alameda Researchなどが参加しています。

Liquityは借り入れ&ステーブルコインのプロトコルで、LUSDというステーブルコインを発行することができます。もう1つのトークンがLQTYトークンで、リスクの高いローンを安定化させるためのインセンティブとして利用されます。

MakerDAOを改良したようなイメージで、Makerの担保率が150%であるのに対し、Liquityの担保率は110%と資産効率を高めています。またパラメータの調整を、アルゴリズム的に自動で行うことで、ガバナンスを最小限に抑えようと取り組んでいます。

またステーブルコインを発行し借り入れた際に払う金利も異なる仕組みになっています。MakerではStable feeを毎秒支払い続けるのに対し、Liquityは発行のときの手数料、返すときの手数料、をそのときに単発で支払います(この手数料はLQTYをステーキングしているユーザに配布されます)。

利用するユーザの流れをまとめると以下のようになります。

  • ETHを担保にLUSDのローンを発行できる(発行手数料を払う)

  • このLUSDをロックすると、ロックしている間、別トークンであるLQTY報酬と、精算されたポジションからのETHを得ることができる

  • LQTYをロックすると、LUSD(他の人の発行手数料と償還手数料)が得られる

  • 上で発行したローンであるLUSDを返却するときは償還手数料を払う

このニュースレターが届く4月5日にローンチ予定となっています。

 

6.‘Continuous Vampire Attack’: The AMM Wars Are Getting Interesting With Integral

Integral というAMMが稼働しました。トークンセールより先に、流動性提供者にトークン配布するという、いわゆる『フェアローンチ』のため、開始時点で $200Mドルの流動性が集まりました。現在では $700M となっています。

ハーバード大学の4人と、業界の大物(Polychain Capital創業者、Gauntlet創業者、Compound創業者、Framework共同創業者)がアドバイザーになっています。

このプロジェクトの特徴は、主に以下2つといえます。

  • Uniswapの価格オラクルを使用していますが、あえて5分間の遅延を設けています。この遅延によってインパーマネントロスを軽減されるそうです。

  • BinanceのオーダーブックのスナップショットをIntegralのAMMにミラーリングしています。これにUniswapの価格を元に注文を調整することで、より資産効率の良いAMMを作ります。先日Uniswap v3で書いた集中型流動性のようなアプローチになるとも言えます。

現状Binanceのオーダーブックですが、他に流動性の高いところ出てきたら、都度ミラーリングをするということのようです。そうして流動性を集めて、スリッページを抑えて良い価格を提示し、流動性プロバイダー(LP)もベターなリターンを提供できるはずとチームは主張しています。

現状ファーミングでのみトークンが配布されており、ETH/DAI、ETH/WBTC、ETH/USDC、ETH/USDTのペアが対象になっています。

 

7.PureStake Raises $6M From Binance Labs, Coinbase Ventures

MoonbeamというPolkadot上のチェーンを開発するPureStakeが、$6Mを調達しました。

投資家には、CoinFund、Binance Labs、Coinbase Venture、ParaFi、Fenbushi Capital、IOSG Ventures、Divergence Ventures、Signum Capitalなどが参加しています。

Moonbeamチェーンは、2020年9月にテストネットをローンチして以降、SushiSwap、Balancer、IDEX、Ocean Protocolなどが構築を開始したり、統合を計画しています。Ethereumで構築されたアプリが、コードを再構成することなくMoonbeam上に並行して展開することができ、Polkadot全体への相互運用性をもちつつ、低いガスコストで利用できます。

またPolkadotの話題でいうと、Polkadot上のDeFiプロジェクトAcaraが、Coinbase Venturesからの支援をうけたことも発表し、またパラチェーンの枠に入るためのオークションももうすぐ始まるということで、盛り上がりをみせています。

 

8.SuperRare Raises $9M to Build the Future of Art Collecting

NFTのマーケットプレイス「SuperRare」が、シリーズAで $9 Mドルを調達したことを発表しました。Velvet Sea Venturesと1confirmationが主導し、Version1、Collaborative Fund、 The LAO、Mark Cuban、Marc Benioff、Naval Ravikant などが投資しています。

2018年4月にローンチして以来、SuperRare上のクリエーターは、累計で$30M 以上も収益をあげています。SuperRare上では、作品が転売されるたびにクリエーターが10%を得る、という二次市場のロイヤルティもあります。

今回の資金で、チャットやフィードなどのソーシャル機能を追加し、またスケーリングのためにL2への対応を予定しています。

 

9.EPNS Whitelist for Polkastarter is now OPEN!

EPNSが、Polkastarterを使ったPUSHトークン配布を発表しました。またUniswapやPoolTogetherとのパイロットプログラムを発表し、メインネットローンチが迫っています。今回は、EPNSチームとAMA(質疑応答)セッションをしたので、以下に掲載します。

 

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Bspeak! : EPNSの簡単な概要を教えてください。あと、このプロジェクトを始めようと思ったきっかけは何ですか?

EPNS: EPNSは、ユーザー(ウォレットアドレス)が通知を受信できるようにする分散型の通知プロトコルです。dApp、サービス、スマートコントラクトが、プラットフォーム(モバイル、タブレット、ウェブ、ユーザーウォレットなど)にとらわれない方法でユーザーに通知を送ることができます。

プロジェクトを始めた理由は、現状ユーザーは常にアプリにアクセスして更新情報を確認しなければならないことに気がついたからです。

これではブロックチェーンアプリのUXの現状が良くなく、インターネットの初期に似ています。例えば、プッシュ通知が導入される前のGmailのようなアプリケーションでは、ユーザーは毎回ログインして新しいメールや返信を確認しなければなりませんでしたが、現在では、新しいメールを受け取るたびに、確認することができます。

これまでの世界では、ユーザーに連絡せずにローンを清算することはありませんでしたが、Web3ではそれが起こります。ここで通知機能は、現在ブロックチェーンに欠けている部分だと思います。

 

Bspeak! : 他の方法と比べたEPNSの良さは何でしょうか。

EPNS: 以前は、開発者がアプリのユーザに更新情報を送信したい場合、ユーザのメールアドレスを収集する必要がありました。匿名性とプライバシーは、この界隈の人々にとって非常に重要なので、開発者にはユーザーのプライバシーを保護する大きな責任が与えられ、ユーザーに送信するアップデートは開発者の裁量に委ねられることになります。

EPNSを使用することで、アイデンティティ情報の保存を気にすることなく、リアルタイムの更新情報を作成することができます。またコンポーザブルなので、チェーン上の情報に基づいて通知を送信することもできます。

ユーザーにとっては、通知を受け取るだけでなく、その通知を受け取るためのチャネルに加入することで、インセンティブを得ることができます。つまり、既存のプッシュ通知システムにはない(もしくは不可能な)新しいパッシブインカムの側面を提供することになります。

 

Bspeak! : いろいろな使用例があると思いますが、好きな(または強力な)ユースケースを教えてください。

EPNS: 例えば、今は、DEXで取引注文が出されるたびに、ユーザーは取引が完了したかどうかをサービスや自分のウォレットアドレスを使って手動で確認することになります。でもEPNSを使えば、取引が成立したときに通知を受けることができます。

あとは、AAVEやCompoundなどのDeFiプロトコルで、精算を避けるために、リスクがあるときに警告を受けるなんてこともできます。

 

Bspeak! : 便利ですね。あと最近はNFTが流行っていますが、NFTに関連した例だと何が考えられますか?

EPNS: NFTの分野でも大いに活用できます。マーケットプレイスに新しいNFTが出品されたときに通知を受けたり、自分のNFTに入札があったときや購入されたときに通知を受けたり、自分が入札したNFTが、他の入札に越されたときに通知を受けたり、さらには自分が選んだNFTの動きや販売状況を追跡することもできます。

 

Bspeak! : 通知ってモバイルで見れると便利ですが、クリプトのモバイルはまだ進んでないような気がします。モバイル×クリプトは、今後より使いやすく、普及すると思いますか?

EPNS: もちろん!インターネットの黎明期と同じように、Web3のアプリケーションも現在はデスクトップでの利用が多いのですが、この分野に参入する人が増えれば、モバイルアプリケーションの需要は間違いなく10倍になります。モバイルユーザーの数は日々増加しており、クリプトもすぐにその需要に追いつくでしょう。

EPNSは、すでにdAppsだけでなく、ブラウザやモバイルにも通知を提供してて、準備が整っています。App StoreでもPlay Storeでも無料でダウンロードできます。

 

Bspeak! : ブロックチェーンの未来はどのように考えていますか?どんな世界になって、EPNSはどんな役割を果たすようになるでしょうか。

EPNS: 未来の、架空の都市の生活を想像してみます。ブロックチェーンとEPNSが最終的に私たちの生活にどのような影響を与えるか、ユーザーの視点から(細かい技術的な専門用語には触れずに)みてみましょう。

空港に向かうジョンは、天候が悪いためにフライトがキャンセルされたというEPNSの通知を受け取りました。がっかりしたジョンは、次に何をすべきかを知るためにインフォメーションデスクに向かい始めます。

しかしすぐに、航空会社からEPNS通知が届きます。それによると、目的地への次のフライトは8時間後で、乗客は航空会社のラウンジをぜひ利用してほしいとのことです。さらには保険会社からはチケット購入に使ったお金の一部がウォレットに戻ってくるとも書いてあります。幸運にも、航空券を予約した際に保険に加入していたので、これらの特典を利用する資格がありました。

安心したジョンは、航空会社の業務と保険業務がブロックチェーン上で運営され自動化されているため、送られてきた通知を見て疑う必要もなく、どう対処すべきかを知ることができました。ここでのコミュニケーションプロセスは自動化・簡略化されています。

ジョンは保険のラウンジにたどり着き、少し休むと、保険会社からの通知が来ています。「あなたのウォレットに保険会社に代わって払い戻しの入金がありました」と。そして数時間後には次のフライトを確認するための通知が届き、確認するとチケットのQRコードが送られてきました。

EPNSを含めブロックチェーンを使ったこの街の取り組みは、ジョンの生活をより快適にしてくれました。

 

Bspeak! : 未来の話は面白いですね。近い将来ではどのようなことがありますか?Uniswapのコラボを見ましたが。

EPNS: はい、いくつかパイロットプログラムが進んでいます。Uniswapとのコラボから触れていきましょうか。Uniswapチャネルに登録すると、誰でもウォレットに通知を受け取ることができます。内容は好きに設定できて、例えばガス代が高いときに通知したり、インパーマネントロスが大きくなったら通知するなど様々です。Uniswap v3になるとより高度な通知の需要が出てくるかもしれません。

次にPoolTogetherとのパイロットプログラムですが、ユーザーに賞金を通知するためのチャネルを作成しています。DAI、USDC、COMP、UNIの賞金プールで当選すると、ユーザーに通知が届きます。

またGnosisのSafeSnapローンチパートナーになり、SafeSnapを使ってガバナンスの流動性を高める予定です。

最後にSuperfluidとのパイロットプログラムでは、Superfluidで利用可能な機能をトリガーとした自動通知機能を開発していきます。これは例えば、ストリームの開始、編集、キャンセルなどです。またスケーラブルな分散型通信レイヤーの技術的な議論を行っていきます。他にも今後色々と出てくる予定です。

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10.a16z Podcast: The Creator Economy

a16zポッドキャストです。a16zのパートナーであるクリス氏、Rallyの創業者ケビン氏、Variant Fundのジェシー氏が、クリエーター経済とNFT、ソーシャルトークンについて話しています。以下は一部分の抜粋です。

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クリス:ジェシーは音楽の分野で長い経歴を持っていますよね。ビデオゲーム業界の年間収益は、$150 Bドル規模だと思います。そして、音楽業界は$20Bドル程度だと思いますが、ほとんどの場合、インターネットによって成長していません。YouTubeやTwitchなどでコミュニティを持つミュージシャンは、MMO(主に大人数が一度に同じサーバーにログインして,同じ空間を共有して遊ぶタイプのオンラインゲーム)のようなものではないでしょうか。他のアニメキャラクターを撃つのではなく、音楽を聴きながら人々と話をするのです。ゲームの世界で開発されたマネタイズやエンゲージメント技術を、なぜ彼らは利用できないのでしょうか?確かに、音楽に対する情熱がないわけではありませんよね。人々はゲームと同じように、いや、ゲーム以上に情熱を持っているのです。

ジェシー:そうですね。インターネット時代になっても、録音された音楽業界はそれほど成長していませんが、興味深いのは、ライブ音楽業界が成長していることです。人々は確実にミュージシャンと関わっています。

クリス:でも、彼らがやっていることは、バーチャル…つまり補完的なものを収益化しているんですよね。つまり、インターネットを無料の部分として利用し、オフラインを有料の部分として利用しているわけですね。例えるならば、生産性向上ソフトウェアやフリーミアムモデルのようなものです。でも、デジタル側にも希少価値のある資源がないはずがないですよね?

ジェシー:それが今日、見落とされている点だと思うのですが、音楽はmp3や海賊版の登場で無料になりました。そしてSpotifyは、音楽へのアクセスを非常に便利にすることで勝利を収めました。しかし、それに伴い、アーティストが生み出す希少な創造的な作品の価値が失われてしまいました。NFTは、デジタルの世界に希少性の概念を再導入し、ファンがクリエイターを支援し、支援を表明し、世界で見たいものに金銭的な価値を与える新しい方法を提供していると思います。そこから、様々な面白いことができるようになり、その周りにコミュニティができて、ソーシャルトークンなどに発展していくのです。

ソーシャルトークンと音楽を考えるときに役立つ例えとして、アーティストにはファンクラブがありましたよね。ファンクラブの会員になると、アーティストとの交流会やバックステージなどに参加できるようになりますよね。しかし、今のデジタル時代にはそれに相当するものがありません。私は、ソーシャルトークンがそれに相当するのではないかと考えています。アーティストやクリエイターのトークンを所有することで、彼らのコミュニティのメンバーになることができます。そうすれば、あらゆる種類の新しいクールな体験にアクセスできるでしょう。

暗号通貨の世界では、多くの人がビットコインをどれだけ早く買ったかを話しますよね。それは、自分がどれだけ優れているか、どれだけその分野に精通しているかを示すシグナルのようなものです。同じような行動は、インディーズ音楽のファンがバンドにいち早く参加することなどにも見られると思います。今では、それを証明し、そこから利益を得ることができます。

クリス:では、ケビン、これは実際にはどういうことなのでしょうか?ユーザーがどのような反応をするのかを説明してください。人々はどのような時にこれに出会うのでしょうか?そして、彼らはどんな体験をするのでしょうか?

ケビン:いくつかの異なる次元があると思います。1つは、一般的なファン(暗号通貨を使う人たちではなく、普通のファン)が、NFTやソーシャル・トークンを獲得したり、購入したり、取引したりする方法を理解するのがどれだけ簡単かということです。そこには、さまざまなアプローチがあります。すべてがオンチェーンでなければならない、非常に暗号化されたタイプのアプローチもあります。ノンカストディアルのウォレットに保管されていなければ、本物とは見なされないのです。

その一方で、私たちが試みているのは、一般のファンのためのオンランプ体験をいかにシンプルにするかということです。可能な限りさまざまなものを垂直統合し、平均的なファンにとって初めての暗号通貨の体験が、他のインターネットサービスと同じようなものになるようにしています。

さまざまなアプローチがあり、正解はありません。若いミュージシャンやセレブリティは、自分のファンコミュニティにとって何がベストかを考え、それを実行するでしょう。

2つ目の次元は、所有した後、それをどのように使うかということです。つまり、ウォレットにNFTが入っていれば最高なのです。私のMetaMaskウォレットへのリンクを人々に見せれば、人々はそこにあるNFTを見ることができるでしょう。しかし、このことを気にかけている他のコミュニティに、実際にどうやって見せればいいのでしょうか。

そのためには、ステータスや評判、さまざまなものを見せられるようにするなど、多くの作業が必要です。しかし、それ以上に重要なのは、これらのNFTを実際にどのように活用するかということだと思います。今から5年後、あるいはもっと早く、バックステージパスが文字通りNFTになることは間違いありません。誰かがベルベットロープの前であなたを呼び止め、あなたが本当にNFTを所有していることを示すQRコードをスキャンするでしょう。

クリス:NFTというのは、バックステージパスのデジタル版のようなものですか?NFTの面白いところは、多目的に使えることだと思います。例えば、美しい写真でもあり、バックステージパスでもあり、投資のチャンスでもあるということですよね?

ケビン:NFTのユースケースが1つしかないということはありませんよね。確かに、経済的な側面で言えば、コミュニティやファンが提供するもの、あるいは次に高いファンが支払うであろうものがNFTの価値となります。しかし、イベント終了後にバックステージパスとして使用することができますよね?NFTが消滅するわけではありません。つまり、あなたがミュージシャンであれば、確かにそのように構成することができますし、"おい、一度NFTを使うと燃えてしまうぞ "と言うこともできます。確かにそのようにすることもできます。しかし、今回のバックステージパスのケースでは、ファンとしての所有権を維持する方がより理にかなっていると思います。1年後、5年後に、このイベントに行ったことや、5年前のまだバンドが知られていなかった頃からのファンであることを証明してくれるのです。だから、NFTはコレクターズアイテムになるかもしれません。

例えば、ゲームの世界では、セットを作ったり、さまざまなアイテムを組み合わせる方法を作ったりすることが多くなっています。MMOの世界では、「この革紐を手に入れよう」「この宝石を手に入れよう」「この触媒を手に入れよう」「このチケットを手に入れよう」というのが、進化した主な仕組みの一つです。そして、それらをすべて組み合わせることで、新しいものを手に入れることができるんですよね。もし、あなたがミュージシャンの曲を持っていたら、それをイベントに参加したことを示すバックステージパスと組み合わせたらどうなるでしょう?また、レコードや株式を購入したことを示す何かと組み合わせることもできます。

このように、NFTはさまざまな方法で作られています。NFTを利用するだけでなく、クリエイターとして、「他のものをたくさん集めれば、私の真のファンでなければ手に入らない新しいタイプのものを作ることができます」と言うこともできます。

ジェシー:クリスとケビンが触れている重要な点は、これらのアセットがプログラム可能であるということですね。これらの資産はプログラム可能であり、あらゆる種類の新しいユースケースに組み立てることができます。ビットコインを所有するのと同じように、これらの資産を所有することができるからです。自分で所有してるものですから、Coinbaseのような場所に置いておくこともできますし、別のプラットフォームに持っていくこともできます。プログラム可能でポータブルなので、自分の資産を、開発者が作るさまざまな新しい体験に持ち込むことができ、さまざまな実用性を持たせることができます。例えば、ファンクラブのバックステージ・アクセス・パスであっても、サードパーティの開発者がNFTやソーシャル・トークンに機能を追加することで、別の文脈で別の目的に役立てることができます。

クリス:人々が具体的な感触を得られるようになれば、大きな違いが生まれると思います。つまり、今はFoundationなどで美術品を買ったり、Top Shotでバスケットボールの瞬間を買ったりしても、基本的にはその文脈で使うことができます。しかし、ブロックチェーンのオブジェクトは持ち運びができるので、サードパーティがその周りで体験を作り始めるでしょう。近い将来、これらのアセットを使ってゲームやソーシャル体験などを提供する企業が現れ、資金調達ができるようになると思います。

また、以前のWebはアプリケーションを中心に構築されていましたが、次のWeb3では、ユーザーが操作するオブジェクトを中心に構築され、アプリケーションはそれに次ぐ役割を果たすことになります。

ケビン:FlowやNBA Top Shotsが爆発的に普及していますよね。また、イーサリアム上のOpenSeaやZoraなどもありますし、NFTのための専用レイヤー2なども登場しています。レイヤ1とレイヤ2の細分化が進み、今後1~2年の間にポータビリティがどのように進化していくのか、皆さんはどのようにお考えでしょうか。

ジェシー:ソーシャル・トークンの場合は、相互運用性がもっと高まると思います。なぜなら、NFTの価値を高めているのは、ユニークで希少なものであるという事実であり、したがって、その出所は人々が注目する重要な属性であるからです。そのため、NFTの起源となる場所には、パワーロー(冪乗則)型の勝者が多くなるのではないかと考えています。すべてのNFTがこのような正統的なものに由来するというわけではないかもしれませんが…。

クリス:出所を保持するブロックチェーン間の信頼性の高いブリッジはできないのでしょうか?

ジェシー:そうです。それが最終的な解決策だと思います。私が信じているのは、文字通りすべてのメディアがNFTとして存在する世界です。例えば、あなたがiPhoneで撮影した写真も、ゲームのアセットも、すべてNFTとして作成されます。このような非常にロングテールなメディア資産を、セキュリティが高くて非常に高価なイーサリアムのようなものに置くのは、おそらく意味がないでしょう。おそらく、サイドチェーンに置くことになるでしょう。しかし、これらの資産が社会的な価値を持ち、市場価値を高めていくと、最も高いセキュリティを提供するチェーンに移行していくのではないでしょうか。例えば、数百万ドルのレブロンを持っているなら、それをサイドチェーンに乗せるのではなく、FLOWに乗せるかもしれません。同様に、最初は取るに足らないものだった写真が、非常に重要なものになった場合、セキュリティの観点からイーサリアムに移行することになるでしょう。

クリス:私の考えでは、トレードオフの異なるブロックチェーンが存在することになると思います。今のところ、ビットコイン以外のプログラマブルなブロックチェーンの中では、イーサリアムが最も高いセキュリティを持つブロックチェーンであることは明らかです。しかし、それにはお金がかかります。トランザクションごとにガス料金を払って何かをするのです。だから、実際の活動がRallyやFlowなどで行われている世界を想像することができます。しかし、それが評価されると、イーサリアム上の「金庫」に入れることになります。

また、多くの人がこの問題をイーサリアムとフローのどちらか一方に絞るのではないかと思っています。インターネットの帯域幅、PC、CPUパワーなど、歴史上のあらゆるコンピューティングリソースを見てみると、需要が供給を10倍も上回っています。明日、Ethereumがシャーディングやプルーフオブステークなどの優れた機能を備え、Optimismがローンチされ、その他すべてのレイヤー2がローンチされるような世界を想像してみてください。そして、アプリケーション開発者が新しい賢いものを開発したら、あっという間にガス代が10ドルではないとしても5ドルに戻ってしまうのです。

つまり、上記のようなコストが発生してしまうのです。ブロックチェーンには固有のオーバーヘッドがありますよね。ゲーム理論的なコンセンサス・メカニズムによって、従来の中央集権的なシステムよりも遅くなってしまうのです。ジェシーが提起されたように、具体的には、チェーン全体でどのようにして実績を維持するかということが、とても興味深いと思います。抽象化されたレイヤーには、多くの起業家のチャンスがあると思います。例えば、NFTを発行するためのStripeなどは明らかなアイデアです。あとNFTを発行したり、書いたり読み込んだりすることで、ブロックチェーンの基盤を抽象化し、メタデータを適切に管理することができるような感じ。このように、様々なことができます。まだ手を付けられていない素晴らしいアイデアがたくさんありますが、もっと起業家が必要です。

(後半は、おそらく来週号に)


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#132 Bspeak! 2020年6月29日号 Avalancheのトークンセール/ Handshakeドメインを名前解決するブラウザ

#131 Bspeak! 2020年6月22日号 Coinbaseロゼッタ発表のねらい / WBTC Cafeのローンチ

#130 Bspeak! 2020年6月15日号 UMAの合成トークンETHBTCと初の清算

#129 Bspeak! 2020年6月8日号 TokenSetのソーシャルトレーダー/DeversiFi2.0のローンチ

#128 Bspeak! 2020年6月1日号 Libraのマネタイズ/プライムブローカーの競争激化

#127 Bspeak! 2020年5月25日号 BlockFiへの攻撃/Bakktのアップデート

#126 Bspeak! 2020年5月18日号 ETH2.0テストネットSchlesi / PoSの自主規制ガイドライン

#125 Bspeak! 2020年5月11日号 Ethereumキラーの競争/Bittrexの取引所トークン

#124 Bspeak! 2020年5月4日号 ETHステーキングでKEEP報酬/UMAのInitial Uniswap Offereingの結果

#123 Bspeak! 2020年4月27日号 スマートコントラクトで10倍レバレッジのデリバティブを実現するdYdX / Coinbaseが提供するオラクル

#122 Bspeak! 2020年4月20日号 Opynプットオプションの使い方/ Binanceスマートチェーン発表/ Microsponsorsをつかった商取引(Part2)

#121 Bspeak! 2020年4月13日号 Microsponsorsを使った商取引(Part1) / シカゴDeFiアライアンス

#120 Bspeak! 2020年4月6日号 Makerの分散化に向けた最終ステップ

以降もSubstackページからご覧ください。