SECに承認された BlockstackのICO...等

Bspeak! 2019年7月15日号

※7月15日にまぐまぐで配信された内容です。まぐまぐでも引き続き配信しますので、既にご登録頂いている方はそのままで大丈夫です☕

SECに承認された BlockstackのICO

Blockstackの予定していたICOが、SECに承認されました。このメールマガジンが配信されている頃には、すでに始まっています。

RegA+というSECの定めた証券の規定でセールが認められ、$28 million の調達を目指すセールを実施します。

日本とカナダ在住の人は参加ができませんが、米国の投資家はTexas, Arizona, Nebraska, North Dakota以外の州の人なら参加できます。

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Blockstackは、2014年に分散ユーザIDのOnename からスタートしています。CounterpartyのようにBitcoinのブロックチェーンの上のレイヤーですが、バージョン2からは独自のチェーンを持つ予定です。

ネイティブトークンのStack(STX)はEthereumのETHと同じで、スマコンのコンピューティングのための燃料(手数料)になります。またはトランザクション手数料や、ドメイン維持のための手数料などに使われます。


すでに100以上のアプリがStackチェーン上に構築されていて、こちらで見ることができます。

今回のセールでは$28 million が上限ですが、RegSで米国外の投資家から$10 million さらに発行して売ることも予定します。

加えて、『app mining』 に使う $12 million 分のトークンを発行予定です。

『app mining』とは、毎月Blockstack上のアプリに対して、$100,000ドル(約1000万円)が分配される仕組みです。マイニングとついているものの、ブロック生成者を決めるためのマイニングとは異なります。

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これはBlockstack上のアプリを増やし、エコシステムを広げるための施策です。

したがって、

・RegA+で $28 million
・RegSで $10million
・app mining分で $12 million

の合計で$50 millionをトークン発行し、調達するということになります。

RegA+のトークンは、ロックアップがあり、24ヶ月後に配布されます。RegSでの販売は、販売後1年のロックアップ後に、ロックが解除され配布されます。これはブロックチェーン上にスマートコントラクトで定義される予定で、透明性をもって確実にロック/ロック解除/配布がされます。


適格投資家にのみ、つまりお金持ちにのみ、早期フェーズの投資機会を提供する規制トレンドを変えることになります。

そうはいっても、Blockstack は過去に、適格投資家にトークン販売をしていて、 $48 million を調達しています。

その額に比べると、今回の一般販売による $28 million は小さいかもしれませんが、SEC承認のトークン販売/配布は、界隈にとってはポジティブだと思います。

ちなみにトークン発行に関する費用(恐らく、今回のトークンセールが行われるプラットフォームである『CoinList』の利用料なども含んだ費用)は約$2.8 million、そのうち法律や規制に関連する部分が $1.5 million(約1.6億円)と言われています。

■Last Week in Crypto(先週のニュース)

主に海外の記事や英語の論文について触れます。

 

1.Digital Asset Lending via Decentralized Lending Protocols Q2 2019

LoanScanの第2四半期レポートによると、第2四半期でDeFi系プロトコルにより実施されたローン金額が2倍以上に増加しました。以下の画像の通りです。

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MakerDAOがもちろん割合が大きいのは変わりませんが、dYdXやCompoundなどの新しいレンディングのプロトコルが大きく伸びてきています。特にdYdXの伸びています。これはdYdXが自らプラットフォームをローンチしたことと、0xプロトコルからの流動性をとれるようになったことが大きいです。

0xがデプロイした『Coordinatorコントラクト』が、注文の形式を調整してくれるため、現在はRadar Relay(0xを使ったDEX)からの流動性を融通できている、というわけです。

 

2.https://finance.yahoo.com/news/tzero-partners-atari-movie-tokenize-130200526.html

証券型トークン(セキュリティトークン)の推進している企業 tZERO ですが、Atari社の創設者Nolan Bushnellの伝記映画 『Fistfull of Quarters』をトークン化する予定です。

映画の収益は、トークンホルダーに還元される予定で、以前メルマガでも書いたバイオテック企業のagenus社が、製品である『抗PD-1抗体』をトークン化して収益をホルダーに分配する事例と似ています。企業の株式だけでなく、製品やプロジェクト単体で、あらゆるものがトークン化されていく可能性を感じます。

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3.High-Frequency Trading Is Newest Battleground in Crypto Exchange Race

シンガポール拠点の取引所Huobiとシカゴ拠点の取引所ErisXが、コロケーションサービスを提供し始めました。Geminiがすでに始めていますが、新しい競争が始まってきています。

コロケーションとは、大口のアルゴリズムトレーダーに対するサービスで、顧客のサーバーを取引所のサーバーと物理的に同じ場所に置くことで、その顧客は高頻度取引(High-frequency trading: HFT)が可能になります。

HFTサービスを利用すると、トレーダーは70-100倍も速く取引を実行できるそうです。

既存金融でもHFTは賛否両論がありますが、市場価格の観点からすればスプレッドが狭まり、一般投資家も効率的な取引ができる可能性があります。

ちなみにBinanceは今のところ、このコロケーションサービスを提供しないようで、物理的なサーバの場所、法的管轄を明かしたくないというのが理由のようです。

Coinbaseは以前実施しようとしていましたが、取り組んでいたシカゴのチームをシャットダウンして他のサービスを優先しています(カストディ, ステーキングやその他の機関投資家向けサービス等)。

https://www.coindesk.com/coinbase-shutters-high-speed-crypto-trading-division-axing-30-jobs

取引所がこのような動きをしていることは、機関投資家の関心の高まりを表しているとも言えます。まだまだ長い道のりですが、徐々に市場は成熟に向かっています。

 

4.Next steps for Veil

Augurと0xのスマートコントラクトを活用した予測市場サービス Veil ですが、ローンチから6か月後にサービス終了を発表しました。サービスは段階的な終了を計画しています。

ユーザが少ない点、規制の不明確さなどを理由にあげています。サンフランシスコのチームですが、米国のユーザは使えないなど、ジレンマは多かったようです。賭け、デリバティブ、保険などに広げすぎて、絞るべきだったとも言っています。

Veilの閉鎖で、予測市場の可能性がないとは言い切れませんと考えています。プロトコル側はAugurがバージョン2.0を開発中ステーブルコインに対応しますし、サービス側はGuesserとBlitzPredictがベターなUI/UXやキャンペーンを企んでいます。

 

5.Visa Pours Millions into Cryptocurrency Startup Anchorage | Fortune

Anchorageが、Blockchain CapitalとVisaなどから $40 million (シリーズB)を調達しました。Anchorageは、生体認証でセキュリティを高めたコールドウォレットで、預かりサービスを提供しています。

このシリーズBの前からPolychain, Paradigm, a16z cryptoなどから出資を受けていました。a16z と 創業者のインタビューがこちらから見ることができます。

残念ながら取引所のハッキング被害は絶えませんが、こういったサービスを利用する、連携して助言をもらう、というだけでも長期の運用で大きな変化が出てきます。

 

6.Bitfinex to Use 27% of Tokinex Revenue to Burn LEO Tokens

先月のメルマガでBitfinexのトークンLEOについて少し書きました。収益の27%を使ってLEOトークンを市場から買い付けバーンするというものです。

今回 Bitfinexのブログでは、『Tokinex』というBitfinexのIEOプラットフォーム(トークンセール&上場)で得られた収入の27%も、LEOトークンを買い付け&バーンすると発表しました。バーンされた量はこのサイトから確認することができます。

 

7.Blockstack Token Sale Becomes the First SEC-Qualified Offering in U.S. History Blockstack

上でざっと書いてしまいましたが、Blockstackの $28 million のSTXトークンのセールがReg A +の下でSECによって承認されました。ICOまたはトークンセールがSECによって承認されたのは今回が初めてです。日本とカナダ在住の人は参加できませんが、米国からの参加ができます。

Blockstackは、以前はReg Dのもとで適格投資家のみに実施したトークンセールで$48millionドルを調達しています。

 

8.SEC approves 1st consumer RegA+ token Props for cross-app rewards

SECは上の件に続き、Reg A +で、ライブストリーミングアプリYouNowが発行するPropsトークンも承認しました。こちらはユーティリティトークンです。

Propsはすでに、クローズドなセールで、業界で多く投資をしているUSV(Union Square Ventures)などに販売して $21 million を集めています。

現時点では一般のトークンセールを実施する予定はありませんが、今回の承認により、Propsは米国の規制に従って、ユーザーがアプリ内で獲得できたり、使用することができます。

 

9.Winklevoss Twins’ Gemini Exchange May Join Facebook’s Libra Project

取引所Geminiの創設者であるWinklevoss兄弟は、Libra Associationに加わる可能性があると言っています。

映画『ソーシャルネットワーク』を見るとわかりますが、Winklevoss兄弟はMark ZuckerbergとFacebookの権利を巡って法廷で闘っていたので、それを考えると多くの人が驚くのも納得です。

取引所としては、Libra Associationに加わるほうが都合が良いのは当然で、Libra側としても普及に貢献してもらえる良い関係となります。

 

10.Multicoin Capital: Our Investment in Torus - Multicoin Capital

Torus は、Binance Labs、Coinbase Ventures、Multicoin Capitalなどから、$2 millionを調達しました。 
Dappsへのログインを簡易にするための鍵管理をサービスです。Universallogin3Boxなど、認証やログインに関する所への出資が増えてきました。

新しいWebの形というのは、個人でデータを管理し、異なるアプリでも過去の履歴や貢献をシェアできるようになります。

 

11.Investor Fortress Will Buy Mt Gox Creditor Claims for $900 Per Bitcoin

ニューヨーク拠点のプライベートエクイティ企業Fortressは、Mt Goxのハッキングで失われたBitcoin(約850,000 BTC)について、盗まれたユーザの債権者の請求権を購入する予定です。
Fortressは、1BTCあたり900ドル(盗まれたときの額1BTC = 451ドルの約2倍)を提示していますが、現在のビットコイン価格(約11,100ドル)からするとかなり低い額です。
ちなみにFortressは、2017年にSoftbankが買収しています
  

12.https://sia.tech/funding2019

分散データストレージSiaを運営する企業Nebulousは、Bain Capital Venturesなどから$3.5 million を調達しました。Siaは古くからのプロジェクトですが、メディアストリーミングとストレージ関連の新サービスの開発に、調達資金を利用する予定です。

 


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