Uniswapはトークン発行するか/NEARのトークンセール 等

#138 Bspeak! 2020年8月10日号

■Last Week in Crypto 

1.Uniswap | Series A

Uniswapはここ最近で一気に出来高を増やしています。DeFiブームに伴いDEX全体の利用量が増えていますが、Uniswapの出来高は中央集権型取引所のトップランクに食い込むようになってきています。

そして今回、シリーズAで $11 millionドルの資金調達を発表しました。投資家はa16zやUSV、Paradigm、Version One、Variant、Parafi Capital、SV Angel、A.Capitalなどの著名クリプトVCです。Uniswapは現在version3を開発していますが、a16zやVariant等の投資判断を読む限り、トークンを発行する可能性が高いです。

彼らの投資対象は、『ステークホルダーが十分に分散しているサービス』『ユーザが所有側にいるプラットフォーム』だからです。

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Variant: The Ownership Economy

a16zの過去の記事「クリプトアプリ構築の作戦計画書」でも以下のような段階的な所有権の分散を、投資対象に助言していることがわかります。

  1. Product/market fit

分散化にこだわらず、マーケットが求めるものをつくる

  1. Community participation

参加者のコミュニティをつくりはじめ、コミュニティへの貢献に対するインセンティブの追加を検討する(例えば手数料やトークンでのインセンティブ)

  1. Sufficient decentralization (community ownership)

プロダクトが使われ、コミュニティも強くなってからトークンを広く渡らせるディストリビューション(配布)方法を考え、プロジェクトの過半数の所有権をコミュニティに渡す

実際にa16zが投資しているCompoundが上記の通り進めていて、COMPというトークンを発行し、今後も所有権の過半数をコミュニティに渡していこうと配布を試行錯誤しています。

Uniswapの場合も、想像しやすいのは同様にガバナンストークンとして発行をし、流動性を提供した人にトークンを配布していくという形です。しかしトークンの配布方法や動機の付け方は、常に新しい手法が発明されているので、今想像していない用途や配布方法が導入される可能性が高いです。

 

2.Ethereum 2.0's multi-client Medalla testnet goes live

Ethereum 2.0の最初の公式マルチクライアント・テストネットが稼働しました。このテストネットはMedallaと名付けられています。特に問題が起こらなければ、Ethereum 2.0のメインネットローンチ前の最終テスト段階になるはずです。

Ethereum2.0のフェーズ0のローンチが11月というのが現実的になってきていて、

  • ETHの価格高騰

  • Ethereum上のプロトコルの発展

  • DeFiユーザの増加

  • (将来Ethereumが参考にできる)様々な仕様をもった別のスマコンチェーンの稼働開始

などが重なり、ETH2.0開発陣も勢いを増しているように思えます。

 

3.Near, CoinList

スマコンプラットフォームのNEARが、CoinListでトークンセールすることを発表しました。ブロックチェーン処理を分割するシャーディングという方法で、性能をあげることを目指しています。

機能制限がされているメインネットはすでに稼働していて、このトークンセールのあとにNEAR上でのアプリのデプロイやアカウントの作成、トークンの送受信が可能になります。

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ユーザビリティをあげて、Webアプリをターゲットとしています。一方で同じタイミングでセールを終え今月稼働予定のAvalancheは金融・エンタープライズを主に志向していて、西海岸(シリコンバレー)のNEAR、東海岸(ウォールストリート)のAvalancheという拠点の色が出ているように思えます。

セールはこのメルマガ配信日には開始されている予定なので、発表から開始までは期間がとても短くなっていますが、以下の3つから選ぶことになります。

  • オプション 1: 単価 $0.40、ロックアップ40日

  • オプション 2: 単価 $0.34、 ロックアップ1年かけてブロックごとに配布

  • オプション 3: 単価 $0.29、ロックアップ2年かけてブロックごとに配布

オプション3では、ロック期間が2年と長いですが、a16zがリードで$21.6 millionを集めた前回のセールと同様の単価になっています。

 

4.NBA Players Andre Iguodala, Spencer Dinwiddie, Javale McGee, and Aaron Gordon join Samsung, Coinbase Ventures, and the Cultural Leadership Fund, in Dapper Labs $12M investment round for Flow blockchain

CryptoKittiesの開発元Dapper Labsは、Spencer Dinwiddie氏など有名なNBA(バスケの北米プロリーグ)選手の等から $12 million ドルを調達しました。

Dapper Labsは、ゲームやメディアが十分に動作する性能を持つチェーン「Flow」を開発していますが、今回の資金もFlowの開発継続に利用されます。

人気を誇ったCryptoKittiesとCheeseWizardsに続き、クリプトユーザ以外を対象にしたゲームとしてNBA Top Shot をローンチし、現在は招待限定でFlow上で動作しています。NBA選手のシーズン中のプレーがトークン化され、ファンが保有でき、選手のトークンを売買できます。以下の動画でイメージがつかめると思います。

まだ限定版ですが、すでに$1.2 million分のカードが販売されたようで、今後Flowの開発進捗に合わせて、一般公開されていく予定です。

 

5.Opyn says exploit of ETH put options resulted in the theft of 371k USDC

DeFiオプションを発行するプラットフォームOpyn上で、ETHプットオプションのコントラクトに攻撃があり、一部のユーザーの資金 371,000 USDC(4000万円ほど)が失われました。コード監査をうけた後に変更した部分に対してミスがあり、攻撃されたそうです。

DeFiの利用出来高が増え、攻撃も継続的に起きているので、今後規制の話が出てくるだろうと思います。実際に米国証券取引委員会(SEC)は、スマートコントラクトの監視ツールの募集を発表しています。コントラクトの目的、トークンセールの仕様、売買制限、ホワイトリスト/ブラックリスト化されたアドレス、権限管理、セキュリティや脆弱性の管理などを分析できるツールです。いくつかのチームは締め付けを予想して、プロトコルの所有権を完全に分散させたがっているように思えます。

 

6.IDEX Raises $2.5M to Rebuild Hybrid Exchange for Algorithmic Traders

IDEXは、より流動性を高める IDEX 2.0 のローンチのために、$2.5 millionドルを調達しました。G1 VenturesとBorderless Capitalがリードのシードラウンドで、他にもCollider VenturesとGnosisが参加しています。

DeFiの盛り上がりをうけて、DeFi向けにリブランドするチームも増えていますし、DEX系&デリバティブ取引所の資金調達が増えています。

 

7.Upcoming crypto derivatives exchange Alpha5 raises more than $1.5 million in seed round

上と同じように資金調達の話ですが、デリバティブ取引所 Alpha5 が、$1.5millionドルのシード資金を調達しました。Polychain Capitalなどが参加しています。

デリバティブのDEXでいえば、先週書いたFTXのSerumのセールも開始後すぐに完売し、資金を調達しました。

 

8.Coinbase Wallet Adds Support for .crypto via Unstoppable Domains | Business Wire

Coinbase Walletが Unstoppable Domainsをインテグレートしました。Coinbase Wallet上で、『.crypto』のドメインとウォレットアドレスを紐付けることができるので、読みやすいアドレスに送金ができます。

ブロックチェーン上でドメインを管理するプロジェクトは他にHandshakeがありますが、Unstoppable DomainがEthereumとZillica上のコントラクトでドメイン情報のファイルを実現しているのに対し、Handshake Domainは独自のチェーンを作ってドメインのゾーンファイルを共有している点が異なります。


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#137 Bspeak! 2020年8月3日号 FTXのデリバティブDEX『Serum』発表 等

#136 Bspeak! 2020年7月27日号 yUSDのリリースと流動性マイニング/ETH2.0のレビュー

#135 Bspeak! 2020年7月20日号 Republic上の利益シェアトークン/ CoinList Seedの開始

#134 Bspeak! 2020年7月13日号 Coinbaseはトークンを発行するのか/ Anchorによる安定金利の貯蓄DeFi

#133 Bspeak! 2020年 7月6日号 Matchaのローンチ / EIP1559がETHの価値を高める

#132 Bspeak! 2020年6月29日号 Avalancheのトークンセール/ Handshakeドメインを名前解決するブラウザ

#131 Bspeak! 2020年6月22日号 Coinbaseロゼッタ発表のねらい / WBTC Cafeのローンチ

#130 Bspeak! 2020年6月15日号 UMAの合成トークンETHBTCと初の清算

#129 Bspeak! 2020年6月8日号 TokenSetのソーシャルトレーダー/DeversiFi2.0のローンチ

#128 Bspeak! 2020年6月1日号 Libraのマネタイズ/プライムブローカーの競争激化

#127 Bspeak! 2020年5月25日号 BlockFiへの攻撃/Bakktのアップデート

#126 Bspeak! 2020年5月18日号 ETH2.0テストネットSchlesi / PoSの自主規制ガイドライン

#125 Bspeak! 2020年5月11日号 Ethereumキラーの競争/Bittrexの取引所トークン

#124 Bspeak! 2020年5月4日号 ETHステーキングでKEEP報酬/UMAのInitial Uniswap Offereingの結果

#123 Bspeak! 2020年4月27日号 スマートコントラクトで10倍レバレッジのデリバティブを実現するdYdX / Coinbaseが提供するオラクル

#122 Bspeak! 2020年4月20日号 Opynプットオプションの使い方/ Binanceスマートチェーン発表/ Microsponsorsをつかった商取引(Part2)

#121 Bspeak! 2020年4月13日号 Microsponsorsを使った商取引(Part1) / シカゴDeFiアライアンス

#120 Bspeak! 2020年4月6日号 Makerの分散化に向けた最終ステップ

#119 Bspeak! 2020年3月30日号 Uniswapのマネタイズと持続可能性

#118 Bspeak! 2020年3月23日号 FireblocksのCompound統合で、大口がDeFiに流れるか?

#117 Bspeak! 2020年3月16日号 ブラックサースデー、MakerDAO 4億円損失/ 取引所INXのSTO

#116 Bspeak! 2020年3月9日号 DeFi攻撃と、フラッシュローンを簡単にするKollateral

#115 Bspeak! 2020年3月2日号 CompoundのガバナンストークンはDeFiシステムの標準を目指す

#114 Bspeak! 2020年2月24日号 Binanceクラウドは主な収益源になるのか?

#113 Bspeak! 2020年2月17日 SKALEがActivate上でローンチ発表 / MetaCoinとDAIの違い/DeFiのオプション市場

#112 Bspeak! 2020年2月10日 Handshakeのオークション開始

#111 Bspeak! 2020年2月3日 0xAPIで何ができるか/スイスでブロックチェーンIPO

#110 Bspeak! 2020年1月27日 Tetherが金トークンを開始/ArweaveによるDAOの開始

#109 Bspeak! 2020年1月20日 クリプトアイテムの交換はより簡単になる/アプリ成功の3ステップ/ 等

#108 Bspeak! 2020年1月13日 NBA契約のトークン化がローンチ予定

#107 Bspeak! 2020年1月6日 EthereumのMuir Glacierハードフォーク

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