Opynプットオプションの使い方/ Binanceスマートチェーン発表/ Microsponsorsをつかった商取引(Part2)

#122 Bspeak! 2020年4月20日号

Opynのオプション市場

昨日オンラインのDeFiイベントで、「Opynのプットオプションを買って実際に行使してみた体験」を話してみました。

プットオプションと聞くと難しいですが、「ETH価格の下落に対する保険」と考えるとわかりやすいです。

プットオプションの一般的な定義は、将来のある期日までに、市場価格に関係なくあらかじめ決められた価格(=権利行使価格)で売る権利のことです。これを買うことで、ETH価格が下がりすぎたとしても際に、下がった後の価格ではなく行使価格で売れるので、ETH価格の下落に対する「保険」として使うことができます。

現在リストされているOpynのオプション(oTokenと呼ばれます)の行使価格はETH=$150 or $100 であり、$150のほうを利用してみました。

行使価格の$150を下回ったのは先週の金曜の朝の一瞬だけで、まだ権利行使できた人は少ないと思います。また最初に払う手数料をカバーできるほどの利幅が出ていないため、行使した人はほぼいなかったと思いますが、私は挙動を確認するために、損が出ても発動してみました。

結果として、ETH + 同じ相当のoTokenをUniswapに送り、1ETHあたり$150 分の USDCがウォレットに入ってくることを確認できました。ちなみにその後ETH価格は$160あたりまで価格を戻したため、損失が出ています。

もし 1ETH = $130 にまで下がって、権利行使をすれば、1ETHあたり $150 で売ることができ、保険をかけた1ETHあたり$20 の利益が出ます。手数料であるプレミアム(当時は$5ほど)を考慮しても、この例では利益がでることになります。

プットオプションの買い側は上記のような目的で利用することができます。

反対にプットオプションの "売り"側のポジションの人は、手持ちのUSDCを高い利回りで運用することができる + プレミアム(手数料)をゲットできますが、行使された際には、担保の一部またはすべてが持っていかれることになるリスクがあります。

 

Microsponsorsをつかった商取引(Part2)

前回のニュースレターでも書いたMicrosponsorsですが、画像つきで簡単に紹介します。

ページには以下のようないくつか募集が並びます。例でいうと、「カスタムアートのNFTを作るよ」という人がスポンサーを募集しています。詳細についてはコメント欄でやり取りをすることもできます。

このような項目を並べたい人は、左側の create new auction からオークションを作成することができます(バックグラウンドでトークンが発行されます)。この時にトークンが有効である期間、またオークションの開始時間、終了時間を設定します。

反対に、並んでいるオークションに対して入札をしたい人、つまり広告を出したいような人は、Bidのところから入札のトランザクションを作ることができます。

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入札が並ぶと、オークションを作った側(トークン発行側)は、入札を選ぶことができます。このときは一番高いものが常に選ばれるわけではなく、手動で選んで決めることができます。

入札を選ぶと、入札価格のDAIまたはUSDCと、クリエイターのトークンが、0x mesh上で交換がされます。この後の会話は、Discordなり3Boxのコメント欄なりでやり取りをしますが、やっぱり使わないとなった場合は、クリエイターのトークンを二次市場で売ることも可能です。

トークンを二次市場で流通できるようにするか否かは、クリエイター自身が、発行時に設定でき、設定をするとEthereumトークン上でそのように定義され後から変更はできません。

 

■Last Week in Crypto(先週のニュース)

1.Compound Governance is Live

Compoundは、以前発表したガバナンスの仕組みとそのためのCOMPトークンをメインローンチしました。プロトコルの意思決定をCOMP保有者に渡し、新しい資産の追加などの更新や変更提案と投票ができます。以前発表されていたとおり最初は既存のステークホルダーに配布されるので、Compound Labsの株主と、コアチームが保有しています。

意思決定プロセスから単一企業ではなく、トークンホルダーに引き渡され、分散化の点で、全身しました。今後はユーザに徐々に引き渡す予定となっていて、Compoundトークンは、ユーザのために供給の半分以上をリザーブされています。配布モデルは今後数週間で発表される予定になっています。

さらに、Coinbase Custodyがほぼ同時に、Compoundの新しいガバナンスシステムとCOMPトークンのサポートを開始することを発表しました。COMPをCoinbase Custodyに預けたまま移動させることなく、ガバナンスの決定に参加することができます。

 

2.https://www.ft.com/content/329ca57b-5b57-4c81-9037-e704ef5c4476

Andreessen Horowitzは、2つ目のクリプトファンドを組成するために $450 millionドルの資金調達を目指しているという記事です。今週あたりにはこのファンドのための資金調達と組成が完了する見込みですが、規模に上限は設定されていないようです。

Andreessen Horowitz は2018年に「a16z crypto」というクリプト専門のファンドを立ち上げ、$350 millionドルという最大規模のクリプトファンドとしてCompoundなどに投資しています。

 

3.https://algorand.foundation/three-initial-recipients-have-been-awarded-over-6m

Algorand財団は、Algorand上で作られたプロジェクトに資金提供するため、2.5 billion のALGOの蓄えの中から、250million ALGOトークンを割当てました。法定通貨換算すると $ 50 millionドル相当のこの助成金をどう配分していくかは、2-4年は財団が管理していきます。

2019年11月にAlgorandは、「複数のアドレスに同時に送ることができる新しいトークン」などの機能を盛り込んでいますが、まだほとんど活用がされていません。チェーン上のトランザクションを増やすような活動を促すという意味で、必要な動きでしょう。

 

4.Solana Partners with Terra to Build a Low-Latency Token Bridge, Bringing Stablecoins To The Solana Ecosystem

Solanaは、ステーブルコインのプロジェクト Terra と提携しました。金融サービスやアプリをサポートするには、ステーブルコインがどのチェーンでも必要になってくるため、今回のように優先付けするのは重要です。

 

5.Coinbase Custody to Support Polkadot Staking With up to 20% Returns

Coinbase Custodyは Bison Trails と提携し、Polkadotがローンチした際にCoinbase CustodyからDOTトークンをステーキングができると発表しました。DOTの初期インフレレートは年10%で、ステークした際の年利は、どれだけステークされるかによりますが約10~20%と予想されています。https://wiki.polkadot.network/docs/en/learn-staking#why-stake

 

6.Huobi Launches On-chain Analytics Tool to Monitor Illicit Cryptocurrency Activities

Huobi Groupは、取引所に出入りする不正行為の特定するために、Star Atlasという社内のブロックチェーン監視ツールを使い始めたという記事です。

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詐欺やマネーロンダリングなどの行為をリアルタイムで見つけることが狙いで、この監視ツールがフラグ立てしたアカウントは、KYCなどの認証が完了するまで資産の引き出しが制限されます。

Chainalysisのレポートによると、Huobiは2019年に取引所に入るすべての不正行為の4分の1近くを占めていますが、Star Atlasによりこれらを減らすことが期待されます。

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そしてAML等の要件を強化することで、各国の当局と対話しやすくなり、色々な国や法域でのライセンスが取得しやすくなります。グローバル展開を考えたときにこういった社内ツールはますます必要になっていくでしょう。

 

7.UPDATE: Reddit's blockchain-based points system confirmed to be on Ethereum, and lot more!

世界最大の掲示板 Reddit はコミュニティポイントのためのERC-20トークンの実装したことが明らかになりました。

コミュニティポイントは、コメントや投稿などのユーザーの貢献度に応じて、4週間ごとにユーザーに配布されます。ポイントは、メンバーシップ、バッジ、GIF、ステッカーなどの機能も含まれますが、様々な使い方ができます。

トークン(ポイント)は、一度使用されるとバーンされます。例えばメンバーシップを購入したいユーザは、Redditにドルで支払い、Redditがトークンを裏側でバーンします。

Redditはユーザ数も多いので、ウォレット、公開鍵や秘密鍵、リカバリーフレーズなどをより使いやすくUXの進化に貢献するかもしれません。Reddit内の既存のポイントシステムに多少似ていますが、異なる点としてはReddit外でもやり取りでき、所有権も完全にユーザにあり、これまで出来なかった取引が可能になります。

 

8.Binance Chain Community Releases Whitepaper for Enabling Smart Contracts

2019年4月にBinance Chainがローンチされ、その上でBinance DEXが稼働しました。
しかしだけでは他のアプリが走らないということで、Binance Chainと並列して、新しいチェーン Binance Smart Chainが発表されました。Ethereum互換をもち、Binance ChainとBinance Smart Chainの両方とも、相互運用性のネイティブサポートのおかげで送金やその他の通信が可能になります。Binanceスマートチェーンの機能としては:

・EVMと互換性があり、既存のEthereumツールのすべてをサポート
・Binanceチェーンとの相互運用性
・トランザクションを検証するバリデータは21
・BNBのステーキング

などです。

 

9.Matcha - Get early access

0xからMatcha(抹茶)というプロジェクトが発表されました。まだ内容は明らかになっていませんが、トークン交換を簡単にするインターフェースのようです。恐らく0x APIを使って、良いUXに特化したアプリだと思います。過去に抹茶ラテを0xオフィスに差し入れたことがあるので、センスの良いプロジェクト名だと思います。


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#121 Bspeak! 2020年4月13日号 Microsponsorsを使った商取引(Part1) / シカゴDeFiアライアンス

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#117 Bspeak! 2020年3月16日号 ブラックサースデー、MakerDAO 4億円損失/ 取引所INXのSTO

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以降もSubstackページからご覧ください。