TokenSetのソーシャルトレーダー/DeversiFi2.0のローンチ

#129 Bspeak! 2020年6月8日号

TokenSetsのトークンをリリースした話

DeFiの中でも、プログラマブルマネー(プログラム可能なお金)という性質をうまく生かしている『TokenSets』というプロジェクトがあります。

TokenSetのトークンは、ETHやUSDCなどの複数のトークンから構成されていて、ポートフォリオを表しているともいえます。そしてある基準(たとえば移動平均線)を元に、トークンの構成を全部ETHにしたり、全部USDCにしたり、プログラムが自動でリバランスしてくれます。

最近はプログラムではなく、人間がリバランスしたときに同じ構成にできるトークンが登場しました(ソーシャルトレーダーといいます)。そこで私も「Asian Sentiment Set」という自分のセットトークンを作成しました。アジアの情報を主にみるので、そういった名前にしています。

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ETHの価格が強気だと思ったらETHの配分を多めにし、ETHが弱気だと思ったらETHの配分を低めにし、ステーブルトークン(この場合はcDAI)の配分を多めにリバランスします(現状は写真のようにETH:cDAI = 65% : 35% ほどの割合)

このセットトークンは他のトークンと同じように誰でも売り買いすることができ、保有した人は特に操作をすることなく、上記のようなリバランスをコピーすることができる、というのが特徴です。

その意味ではファンドとファンドマネージャーを民主化・透明化しているのがTokenSetとも言えます。そしてセットトークンの作成者はファンドマネジャーのように、パフォーマンス手数料や管理手数料を設定することができます。

現状の課題としては、リバランスで複数のトランザクションが発生するので、最近のようにGas代が高い状態だと数ドル~十数ドルもGas代がかかってしまう点です。ここはEthereumそのもののスケーリングを待つとともに、TokenSetsチームが独自できる改善を行っている段階です。

このメルマガでもたまに私のトークンセットの成績を書いていこうと思っています。現状は時価総額が$1,040、開始時点から +16.13% となっていますが、ここ最近のETH単体の成績には勝っていません。

 

■Last Week in Crypto(先週のニュース)

1.Coinbase is the largest bitcoin holder among exchanges, followed by Huobi and Binance

Bitcoinの保有に関する記事です。取引所の中でBitcoinを一番保有しているのはCoinbaseで、98.4万BTCを保有しています。2位はHuobiで41.3万 BTC、3位はBinanceで31.8万BTCとなっています。全取引所の保有数をあわせると、全ビットコインの流通量のうち17%を取引所が保有していることになります。

 

2.The State of Eth2, June 2020 | Ethereum Foundation Blog

Ethereum 2.0について疑問に思っている人のために、ダニー・ライアンが各フェーズの内容や、Ethereum 2.0のメリットなどをまとめた記事を書きました。ユーザとしてEthereum2.0に関わるのは、フェーズ0からステーキングで早くから参加するか、単にEthereumがフェーズ1.5 から2.0 に完全に移行するのを待つのどちらか、となります。どのくらい移行がスムーズになるかは今後にならないと何とも言えません。

 

3.Coin Metrics' State of the Network

Coin Metricsが「機関投資家がビットコインを評価する際に見るであろう指標」を分析したレポートです。

出来高を元にしている分析が多いですが、ビットコインの1日の出来高は、他のメジャーな資産クラスと比較して(まだ)極めて少ないことがわかります。

米国株式スポット市場の1日の出来高が $446 Billionドル、世界のFXスポット市場の1日の出来高が $2000 Billionドルであるのに対し、ビットコインは1日の出来高は $4 Billion ドルとなっています。

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4.Expanding Compound Governance - Compound - Medium

Compoundのチームが、プロトコル「ガーディアン機能」を放棄しました。この機能は緊急事態のときに、時間を優先してガバナンスプロセスによる決定を覆せるものでした。6月中に予定されている COMPトークンがユーザに配布され始めると、compoundの全アップグレードはユーザ(トークンホルダー)によって決定されることになります。

COMPトークンはレンディングの貸し手と借り手に均等に分配され、絶対量は出来高に応じて決まります。COMPの1%以上を持つ保有者は、アップグレード提案を提出することができます。そして保有者は、投票権を行使し、他のアドレスやアプリケーションに投票権を委任することができるようになります。

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5.Say Hello to the New DeversiFi

DeversiFiという取引所(元々はBitfinexのDEXであるEtherfinexがリブランド)は、zkSTARK技術を元に再設計し、メインネットで新しいバージョンをローンチしました。

プレスによると、1秒間に9,000件の取引を決済することができ、「必要に応じて、このレートを大幅に上げる能力を持っている」といいます。このパフォーマンスはまだ中央集権型取引所(Binanceは毎秒140万件の取引を処理)よりも遅れてはいますが、他のDEXよりは向上していると言えます。約定の部分がEthereumのレイヤー1のみでは15件/秒に引きずられてしまっていたからです。

現在手数料は0%から0.2%の範囲で、取引はデフォルトでは公開されない設定になっていて、プライバシーを保つことができるようです。

 

6.Ethereum Has Become Bitcoin's Top Off-Chain Destination

ビットコインの最も人気のあるオフチェーンでの利用例は、Ethereum上に資産を移動することである、という記事です。

Ethereum上のBTCトークンである、wrapped BTCと imBTC が、ビットコインのオフチェーン利用例であるLightningやLiquidよりも、70%以上多くのビットコインをロックしているからです。とはいっても総数はまだ少なく 8,300BTC(約$80million)です。

記事内でBlockstream研究者の Christian Decker氏は、「Ethereum上でのオフチェーンのビットコインの人気が高まっていることは、ビットコイン自体への関心が高まっていて、他のトークンは押され気味というサインだ」とコメントをしています。

ガバナンストークンや株式のような性質を持つトークンを含めては比較できませんが、こと通貨系のトークンに関していえば、そうだと思います。


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